メリーさんがやってくる。
メリーさんと言っても……
『わたしメリーよ。今、新木場駅にいるの』
『わたしメリーよ。今あなたの家の前にいるの』
『わたしメリーよ。今、あなたの後ろにいるの』
すみません、都市伝説のメリーさんではありません。
まったくの私事です(滝汗)
先日、フランスに嫁いだ友人のメリーさんが、旅行で日本にやってきました。
前回の来日から、実に、5年ぶりの再会であります。
うちに泊まりに来た時(セイタの幼稚園の運動会を見に来た)まーくんは0歳だったからもちろん覚えてないだろうけど、セイタまでほとんど覚えてないとは。
6歳の時だけじゃないぞ、セイタ。0歳の時も、3歳の時も、ムッシュブノワール(仮名ですがメリーさんの旦那です)に遊んでもらってるのだぞ。
ぐぁんQ「上野で会うから、おまいらもおいで。パンダのヒャンヒャンが居る動物園行くよ。ゆっくりしゃべりたいから、子守り頼むな?」
セイタ 「えぇぇえええ、動物園? ていうかシャンシャンじゃね? 興味ない」
まーくん「おれいくー」
セイタ 「え? まーくん行っちゃうの? じゃあ俺も行く?」
弟ラブだな!
セイタ「動物園っていっても、なんか乗るものとかあるんでしょ?」
しょっちゅう行く近場の東武動物園と一緒にするなセイタよ。あそこはハイブリット遊園地やぞ。
遊園地と動物園両方楽しめるとは言え、料金は上野動物園と比較にならんのだぞ?
ぐぁんQ「3歳くらいに行ったことあるじゃん。移動用のモノレールくらいしか乗り物無いよ」
セイタ 「えぇええええええ」
当時は電車が好きだったセイタ。モノレール目当てで行きました。
本当に動物にはいっさい興味が無かったので、モノレールしか喜ばなかったっけ。(11月に運行休止になるそうです)
それすら覚えてないと、あれだけいろいろ連れて行ったのがバカみたいだ。ちょっとは覚えていてほしいのだけど。
ぐぁんQ「あ、そうだ、日本語話せないと思うから通訳頼むな!」
セイタ、それを聞いて
( ゚д゚)ポカーン
ぐぁんQ「あなた、英会話通ってたし、公文で英語も習ってるしね?」
セイタ 「はっ? 何言ってるの? ママは? どうやって外人と知り合ったの?」
ぐぁんQ「ママがしゃべれるわけないじゃん。友達のメリーさんは日本人だからね? 前の会社の翻訳の人だから英語ペラペラだけど、日本人なの。そいで旦那のブノワールさんがフランス人で、今はフランスに住んでるの。だから子供たちはハーフなの」
セイタ 「えぇえええむりだよぉ、フランス語なんてできないよ」
ぐぁんQ「大丈夫、ブノワールさん英語もできるから」
セイタ 「何が大丈夫なの、俺、英会話なんてできないよぉ」
ぐぁんQ「言っとくけど、わたし、メリーさんがトイレいったらつれしょんするから」
セイタ 「ど、どういうこと?」
ぐぁんQ「旦那と2人にされたら会話に困って気まずいから、一緒にトイレについていく」
セイタ 「その時は俺もトイレいく!」
ぐぁんQ「あんたはブノワールさんと一緒に男子トイレでしょ。お互い見せ合ったり男ならではのトイレの付き合い方があるでしょ」
そう、漢は拳で語り合う――じゃねえ、つれしょんで語り合う。
なんて揉めていると、まーくんがぼそっと、
まーくん「おれ英語しゃべれるぅ」
幼稚園の英会話ごときじゃどうにもならんぞ? でもそうか、がんばって。メリーさんの下の子は、まーくんよりひとつ下の女の子。会話はできなくてもなんとかなりそう。
幼稚園児なんて獣と一緒だからね。お尻の匂い嗅ぎあって、敵じゃないって分かればナカーマナカーマ。
上の子は確か2年生くらいじゃなかったっけ? 上の子も女の子だけど、セイタ、コミュニケーションとれるかしら?
なんて頭悩ましていたのに、なんということでしょう。
まーくん、前日までお泊り保育だったのだけど、風邪をひいて帰ってきたのです。楽しみにしていたのに。
セイタ「ま、まーくんが行かないなら、俺もいかない!」
怖気づいたな、セイタめ。
どうすんだよ、ママまで怖気づいてきたYO。日本語が話せない女児を手なずけるにはどうしたら……。
そうだ、おもちゃだ!
あとなんかこう、キャラクターグッズとか。
お土産をえらぼう♪
ぐぐったところ、どうやら子供服はフランスの方がずっと可愛いらしい。意外にも、海外の人には百均の細々したグッズが喜ばれるよう。
さっそくダイソーへ行って、小学生と幼児の好きそうなものを物色しました。
ああ、なんて楽しいの。
女の子のものを選ぶというこの楽しさ。男の子の母親が味わうことのできない、ピンクと花柄の世界。
お姉ちゃんのメギュちゃんには和柄の千代紙とか、シールとかスタンプとか。
特にうちのはゲーム以外のいっさいに興味ないので、可愛い塗り絵とかマジ萌える。
そういや、セイタは着る服どころか、文房具はいっさい気にしない。
うちのくそったれトイプードルアンナにすべての鉛筆をがりがりに噛まれているけれど、そのまま学校にもっていっている。
セイタが鉛筆をこれ以上はないほど激しく噛んでると思われるけど、いいのだろうか? 相当なストレス溜め込んでるな、と思われそう。
ペンケースが汚れるからとキャップを買っても、それが装着されることはなく、短くなった時だけ使用していたっけ。
そもそもフランスは小学校で鉛筆使うのか???? 黒い黒板にチョークじゃねーの? 赤毛のアンみたいなやつ。(イメージです)
妹のシャオちゃんって今どんな遊びにはまってるんだろう。
LINEで聞いてみる。
マックのハッピーセットって、今どんなのなん?(;'∀')
パパがマック嫌いだからめったに行かないわ。
あ、でもセットらしきものがダイソーにもあった!
って、コスプレの方かいっ!
うん、地道に通うしかないね(;´∀`)
キャラクターは何が好きなんだったっけ? プリキュアはフランスでもやってるのかな???
ぐぁんQ「キャラクターなにが好き?」
返事を待ちきれず、キティとドラえもんとリラックマを買ってみた。キキララは知らないかもしれないしな。
色々、日本っぽいもの(寿司マグネットとか)を購入しながら、ふと気づく。
ダイソー、フランスにもあるんじゃね?
追い打ち ↓
まさかのポケモン! ドラえもんくらいあるかな、とは思ったけどそっちか。
……持ち物は、男子と一緒な感じなのか?
待ち合わせ場所を変更します
ところで当日ですが、完全に雨だったので、上野動物園から国立科学博物館に目的地を変えました。
でもこちらも安いねぇ。
さすが国立。高校生以下無料とかすごい。あとロッカーも100円が後で戻ってくるとか、至れり尽くせりじゃん。
ただ……。
めちゃくちゃ混んでた。三連休のせいか、雨天のせいか。おそらく両方だと思うけれど。
常設展はまだいい。期間限定の恐竜展とかは、文字通り長蛇の列で、公園の森の中にまで続いていて、最初、チケットはこれに並ばなきゃ買えないのかとびびっちゃいました。
まあでも、混んでいたけれど、無事に会うことができてよかった。
何よりも、子供たちが日本語しゃべれて良かった(´;ω;`) ペラペラやん。
あと、人懐こかった(特に下の子)
シャオ 「あなた、まーくんのママ? まーくんは?」
ぐぁんQ「昨日熱出てね、今日は咳がひどいから置いてきた」
シャオ 「……セイちゃんは?」
ぐぁんQ「あいつ怖気づいて、来れなかった」
シャオ 「今日ね、まーくんとあたしが遊んで、セイちゃんとメギュ(姉)が遊ぶのよ」
ううう、ごめんなさい。連れてこれなくてごめんなさい。おにーたん、ぶっ飛ばす。ていうか、日本語ペラペラだと知っていたら来たかもしれない。私の伝達ミス。いや、でもそしたらまーくん独りぼっちでかわいそうだしね。
熱は微熱だけど、咳がねぇ……。万が一2人の姉妹に移しちゃったら、ハードな旅行のスケジュールが大打撃だ。
メリーさん家族と一緒に、まず地球館を回りました。喜ぶ子は喜ぶだろうけど、おそらくセイタとまーくんはまったく興味を示さなかったでしょう。
下手したら「もう帰る」と言いかねない。公園に連れ出しても「いやよぉ、ゲームしたいから家に帰るのぉ」っていう子だからね。
シャオとメギュは、たぶん難しいことはよく分からなかったんだろうけど、それなりに楽しんでいたようです。
↓正直私も、何をする装置なのかさっぱりわかりませんでした。
科学館の中のレストランはすべて激混みで入れなかったので(途中退館して再入場できる)、外のレストランに行きました。
雨の中、レストランを探す
ずっと雨でやんなっちゃう。でも子供たち、これだけ歩いても元気そう。お昼の時間は大分過ぎたけれど雨だからか、どこも未だに混んでいます。
仕方なく、適当に入ったところで待つことに。2人用の席をくっつけて、無理やり 5人座れるように椅子を持ってきて、ほっと一息。
上野動物園の近くだからか、可愛いパンダオムライスとか、パンダシチューとかあったのに、
メギュ「天ぷらソバ」
……渋いな。
パパのムッシュブノワールは、娘たちの残した残飯処理を黙々としてらした。
ビロビロに伸びたお蕎麦を食すのか……(悲)母親的な父親だな。
私が英語くらいしゃべれれば、もちっと楽しく交流できたんだろうけど、フランス語なんてシルブプレしか知らんし、もちろん英語もまったくダメなので、寂しい思いをさせたかもしれません。ごめんねムッシュウ。
お昼を食べ終わったら雨がちょっとだけ止んでいて、大道芸人がその隙に芸を披露していました。
16歳の大道芸人で、芸を披露する前に、
「自分高校辞めて芸の道一本ス、雨がずっと降っていて収入途絶えていたんで、帽子にできればお気持ちをぉおおおいや、強制ではもちろんありませんけどぉ、できればお札とかだといいなぁなんて、げっほぉおお」
と叫びながら必死にナイフのジャグリングやってました。
あぁぁあ、雨でずっと仕事出来なかったなんて、かわいそう。母目線でハラハラしちゃうけど、でもごめん、100円だけ入れさせて。
だってだってー、途中からだったし、芸に入るまでの話が長くてあんまり芸の方は見られなかったから! ディアボロ見たかったのに間に合わなかったし。
(´;ω;`)
あと帰りにちょっと良さげな駅弁買って帰ろうかと思っててぇ、お金がなくなっちゃうのぉ
(´;ω;`)
それと、しゃがんでいたため足が痛い。雨あがりだから座り込めないし。メリーさんなんか、海外生活が長いから、しゃがむなんてめったにしないのでしょう。足がプルプルしていたし、その後小一時間経っても戻らなかったようです。(西洋かぶれめ)
どうしてくれんの、16歳の大道芸人。君のせいだぞ。
でもやっぱり梅雨どきが死活問題の空腹を抱える16歳に、いい大人がたった100円というのが恥ずかしかったので、メギュに入れてきてもらった。すみません。
さっきから東武遊園地の回し者と思われたくないのだけれど、あそこに出没する大道芸人のレベルが高すぎて(あのケチなパパが札で払ってた)、芸のテンポをもっと上げてほしかったのもある。
次回期待しているぞ少年。(何様だ)
よければ応援してあげてくださいな。可愛いYO↓
再び国立科学博物館
再入場して日本館へ。うろうろしたけれど、日本館のほうはちょっと飽きてきたかな。メギュちゃんは虫が好きなんだねーφ(..)
でも最初、早めに到着したぐぁんQが下見したところには最後までたどり着けなかった。どこかの部屋を抜かしてしまったらしい。あそこが一番、子供が好きそうだったのになぁ。
等身大の人形とか、骸骨とかさ。
日本人のルーツみたいなのが紹介されていました。
『現代人』と書いてある空っぽのブースは、中に入って写真が撮れるようになっている。つまり自分が現代人という展示物になるってこと。
時代がさかのぼっていくぞ ↓
おっさん「よーし、坊主。これをだな、指でつつくとな、ぱぁぁぁぁんっ」
おばちゃん「あんさんそろそろ頭剃ったほうがよろしいどすぇ?」
小 娘 「ちょっとぉ、なんで私だけ裸足なのぉ?」
かーちゃん「あんた、獲物が捕れなかったからってポチを食べようって言うの?」
むすめ 「うわぁああん、いやだよぉ、ポチぃぃぽちぃいい」
ポ チ 「わんっ(ひでぇ)」
とーちゃん「よし、この魚をポチに食わせて、俺たちはポチを食おう」
ポ チ 「けっきょく食うのかーい」
全裸男「ちょ、お前パイオツ丸出しじゃねーか、痴女かっ」
半裸女「全裸に言われたかないよこの変態っ。この巻き貝をペニスケースにするよろし」
※こんな感じの会話がなされていたかは不明である。
忠犬ハチ公「お、おい俺たちも食われるのか?」
樺太犬ジロ「ばか、俺ら、もう死んでるんだぜ?」
こちらは本物の剥製。剥製に可愛いと言うのはどうかと思うけど、ヒグマとかイノシシの剥製より可愛い。
脂漏化したミイラ(こちらも本物の遺体なので、写真はフラッシュはもちろんフラッシュ無しでも禁止です)も展示されていました。
ちょっと子供には刺激が強いか
((((;゚Д゚))))
あと下見しているときに、階段の踊り場にあった生首を写メって送ったら……
ジャッキー?
と、メリーさん驚いていたのに、実際見てみると「ジャッキー感が写真より無い」と不満そうだった。よほどジャッキーが好きなのだろう。
けっきょく、メリー一家とはミイラのところまでたどり着けず、閉館時間になったので出ました。(´;ω;`)
別れの時
シャオとメギュとお別れ。日本だといつでも会えるしという安心感があるけれど(その結果バカでかくなるまで会わなかったり)確実に数年は会えない。
次に会っても、もうこんな風に無邪気になついてくれないだろうな。
悲しい。
くだらない百均のおもちゃの袋渡したら、ひしっと抱き着いてきたシャオ。さらうぞ。
……でも次回は百均のおもちゃ渡しても「ぷっ、ダイソーじゃん、ウケるー」と言われて受け取ってくれないかも。
メギュは変わらずちょっぴりシャイだったけど、次はきっと、海老天を手づかみして食べることのない、おしとやかなお姉さんになってそう。
ぐぁんQ 「せんぱい、今度いつ日本に来るっすか?(ガチ日本語)」
ブノワ~ル「あ? こいつ何言ってるんだメリー?(フランス語)」
メリーさん「しゅのっしゃっしゃんしょんしょのっしゃっしゃしょん 訳:次に日本に来るのはいつか聞いてるよ」
ブノワ~ル「はっ、日本は何もかも高すぎるんだよ、お前らが来いや(フランス語)」
無理だよ、おれ、おれ飛行機怖いもん((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
本日から大阪。楽しんできてね♪
※後日写メもらったYO
↓