恋バナがしたくなった……だけのはずが。パート3
前回の記事で、起業を志す人たちのサークルに誘われた話を書きました。
ぐぁんQの友人2人が参加してしまった経緯です。
今はググれば起業や独立の情報がいくらでも出てくる時代。当時は何をするにも、人からの情報に頼ったり、手探りな部分が多かったと思います。
2人とも初めは、そのサークルのことも、異業種交流会みたいなものかな、と思ったんじゃないかな。
ただの飲み会と違うのは、会費を取られることです。月1万円。毎月必ず2回会合を開くということで、飲み代なのかな? と、その時は疑問には思いませんでした。
そのサークルは自分の知り合いを集めて、サークルメンバーで会社を立ち上げるのが最終目標らしいんです。
リーダーはNくんだけど、そこから独立して別のサークルを作り、自分を中心としたサークルを作ることも可能。サークルどうしは独立しているけれど協力関係にある……らしい。
そのうち、もともとNくんが居たサークルのリーダーが紹介されたそうです。Nくんは最初このリーダー(コンサルタント会社の社長らしい)のサークルに居ましたが、そこから独立して、新たなサークルのリーダーになったと言っています。
なんか、このシステム嫌な予感しかしない。
Nくんは「こちらの先生が、起業のノウハウを教えてくれるよ」という感じで、サークルに参加していた友人2人を、コンサル社長のセミナーへ誘いました。
Nくんは成功しているその社長さんのカバン持ちをしながらひっついてまわり、成功の秘訣を教えてもらって、自分も成功することができたと言っていたそうです。
この謎のコンサル社長さん、書籍も出版していました。
この社長さんやNくん、特に個人事業主に興味があるわけでなくても、好奇心旺盛だったり、おそらく儲け話に目がくらんだ人も、興味が出そうな話をします。
だって、やたら稼いでることを自慢しますからね。
私もサークルに誘われた時にNくんから言われたけれど「〇〇社長に倣ったおかげで、俺いま年収10倍だよ」とかね。
その社長さんのブログっぽいのも見たことがありますが(今探してみたけど無いですね)、ものすごいマンションに住んでいて、親戚の叔父や姪っ子からベタ褒めされているシーンが会話調になっていて(小説っぽい感じ)すごく気持ち悪かったのを覚えています。
今でこそ、こんな風にググればいろいろな情報があって警告してくれていますが
↓
当時はそこまで情報が無かった……んだと思います。
Nくんのサークルに入った友達2人は、まんまとこのセミナー商法にひっかかってしまったんです。
もううわぁぁあああああって感じです。
でも色恋目的で私の友人にNくんを紹介した時は、彼もマルチだのセミナー商法だのはやってなかったですからね。普通の理系の学生でした。
ほんとよ?(´;ω;`)
ちなみに彼自身の方の友人たちはというと、プロデビューなど目指しておらず、普通に卒業して、普通に就職して、普通に社畜になっていて忙しく、Nくんとは疎遠になっていたため、被害は無かったようです。
学生の時のNくんとはグループでつるんでいて、会場に人が入らなかった時は皆でライブに行ったり(そりゃマルチのサクラやらされるよな)、夢をなんとなく応援するような付き合いでした。
初めこそモテそうだな、と思われていた彼ですが、そのうち弟属性でがっついておらず、女子に普通になじむ中性的な性格のせいで、私の友人たちからは恋愛対象から早々に外されていました。
なので(言い訳がましくはありますが)、彼がそういう話を持ってきたときは、紹介物件ではなく、ただの昔なじみの友人に成り下がっていました。(年齢が上がっていくにつれて、フリーターが受けなくなっていったのもある)もうお友達に紹介してませんでした。ほんとよ?(´;ω;`)
夢破れ留年して、在学中に起業してWEB制作の会社をやっていたのですが、失敗して、でもサラリーマンには向いてなくて、アメリカに行っていろいろ学んできたと言ってましたが、このころにはいつの間にか――。
ってやつなんですが、なんか、今書いてみたら、すっごいありがちコースですね。
(;´∀`)そして、どこまでが本当だったんだろう。
私も何度か勧誘されましたが、このぐぁんQ、ニューげっふんの時と同じで、難しいこと言われると脳みそがフリーズするので、この時もひっかからずに済みました。
そもそも意識も低く、起業も独立も興味無かったので。貧乏OLのままで結構でしたので……。
おそらくNくんも、長い付き合いですので、私がバカであることを知っていたのかもしれない。ニューげぇっふんの時とおなじく、やはりしつこくは無かったです。
バカだからこそめんどくさそうなことには踏み込まないぐぁんQ。あちらもそれを知っていたのでしょう。
Nくん「ねえ、ぐぁんQ、ちょっと! 俺の話聞いてる!?」
と勧誘中、何度も言われましたが、ポカーン( ゚д゚) って感じの私を見て、ついに諦めたみたいです。
最後にため息をつきながら、
Nくん 「ぐぁんQ、何かやりたいことないの? 自分で会社起こすとしたらどんなのやりたい?」
ぐぁんQ「強いて言うなら、宗教法人かなぁ。教祖になって神と言われてみたい。ぐへへへ、お布施でがぽがぽ儲かるしね」
Nくん 「お前サイテーだな」
詐欺っぽいことしてるやつにサイテーと言われた。
(´;ω;`)
でも茶化して逃げ切れたお。
友人にヘロちゃんという子がいましたが、その子も違う場所で声をかけられたようです。必ず1対1で長時間説得されます。
高額な美顔器や化粧品を買わされるのと同じシステムですね。そういえば、昔よくあった、老人に布団を買わせる詐欺も、どっかに閉じ込めて長時間説明されるんですよね。
脳みそを疲れさせて、まともな判断をさせなくするってやりかたっす。私みたいに最初から脳みそが疲れている場合、さらに疲れさせるとプスプス煙が出てくるだけです。
しかし友人ヘロちゃんはヘロちゃんで、違う意味で一筋縄ではいかない。
Nくん「あのさ、すごく儲かる話があったら、信頼できる友人と共有したいと思うでしょ? 俺、ホームページ作る会社を友達とやってたけど、もう一人に裏切られてさ、ヘロちゃんは信用できるし、信用できる大事な友達には全員幸せになってもらいた――」
ヘロちゃん「え? 何言ってるの? 儲かる話があったら自分ひとりのものにするに決まってるじゃん。友人だろうが何だろうが、私だけ金持ちになりたいんだけど。Nくん、なんでそんなにいい人なの? 宗教でもやってるの? バカなの?」
みたいなことを言って、バッサリ斬ったみたいです。
ぐぁんQ「Nくんまた変なこと始めたらしけど、詳しく説明されたのに、何言ってるか理解できなかったよ」
と言った私に、
ヘロちゃん「分からなくて当然だよ、わざと分からないように説明してるんだから」
と、とても頼もしい友人でした。
ちょっと自分をフォローさせていただきますが、Nくんそれほど難しいことを言っていたわけではないのです。
まず「今の会社が潰れたらどうやって生計をたてていくの」とか、結婚しているヘロちゃんには「旦那が死んだらどうするの」とか、先行きを不安にさせるようなことを言ってきます。
で、そこから「自立して生きていけるようにならなきゃね。つまり起業。でね、人との信頼関係が、起業には必要なんだよ」と話を持っていくのですが、友人同士での起業を促していることは分かるんだけど、サークルに入ることによって起業に至るまでの具体的メリットが見えなかったんです。敢えて教えてくれなかった、と言いましょうか。
Nくん 「え? サークルに入ってどんなメリットが生まれるかだって? それはほら、サークル内の機密情報だから。入らなきゃ教えられないよ。信頼できるメンバーだけで有益な情報を共有して、それを外部に漏らさない、つまり守秘義務を守ることでさらに信頼が生まれて、将来会社を作るための基盤になるんだよ」
ぐぁんQ「ほえぇえええ?」
成功話はたくさんするのですが、それも具体的に詳しくは教えてくれないんです。ただサークルが最終的に会社になるらしい、ということくらいしか見えません。
Nくん 「おれ、既に1個サークルが進化してできた会社を持ってるんだ」
ぐぁんQ「へー、すごいね。何系の会社なの?」
Nくん 「その会社は権利を売ったのでもう無くて、新たな会社を作っている最中。今はその権利収入で生計を立ててるんだ。おれ今、年収2000万円だからね」
ぐぁんQ「へーすごいねぇ、よっ、しゃっちょーさん、焼き肉ごちになりま――」
Nくん 「(スルー)ぐぁんQも将来のためにこのサークルに入っておけば――(以下ループ)」
金持ちだと自慢するならコーヒー代くらいおごれ! ひとなみにおごれや!
どうやって起業するに至ったかを濁すNくん。これだと、会費を取るサークルに入ることと、普通の飲み会で夢を語り合うことの違いが分からず、理解不能。異業種の人との情報交換だって単に集まって交流すれば済む話で、会費制のサークルにする意味が分からなかった。
参加してしまった2人は、あれこれと精力的で、色んなことに興味ある子たちでした。好奇心旺盛な2人は、秘密にされると知りたくなる。
だからこそ、サークルで紹介された、コンサルティング会社の社長のセミナーにも参加してしまったのです。
うわー長い。また続いても読んでくれる?
😭